PM2.5とは | 全国 PM2.5 大気汚染・微小粒子状物質速報・対策

PM2.5とは | 全国 PM2.5 大気汚染・微小粒子状物質速報・対策

PM2.5(微小粒子状物質)とは、大気中に浮遊する微粒子のうち、粒子径が概ね2.5μm以下のもののことです。

PM2.5とは?

PM2.5(微小粒子状物質)
(出典:東京都ホームページ)

PM2.5(微小粒子状物質)とは、大気中に浮遊する微粒子のうち、粒子径が概ね2.5μm以下のもののことです。


μmとはマイクロメートルと読み、0.001ミリメートルのことです。(旧称ミクロン)


花粉などと比較すると大変に小さい物質です。


PMとは Particulate Matter=粒子状物質のことです。


PM2.5の他に、PM10(PM2.5より大きい粒子系が概ね10μm以下のもの)やSPM(浮遊粒子状物質、日本のみで用いられている。PM6.5-7.0に相当)などがあります。

PM2.5は何からできている?

PM2.5の成分
(出典:東京都ホームページ)

PM 2.5は、単一の化学物質ではなく、炭素、硝酸塩、硫酸塩、金属を主な成分とする様々な物質の混合物です。

PM2.5はどこからやってくる?

PM2.5の生成メカニズム
(出典:環境省ホームページ)

PM2.5には人為起源のもの、自然由来のもの、大気中で二次的に発生するものがあります。


人為起源のもの:自動車などから排出される排気ガスや、工場などから排出される煤塵など。


自然由来のもの:黄砂などの土壌粒子、海塩粒子、火山の噴煙などに含まれる粉塵など。


二次的に発生するもの:窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、揮発性有機化合物(VOC)などのガス状物質が、大気中で光化学反応により、硫酸、硝酸、有機酸などに変化し、これらが大気中でアンモニア(NH3)と反応することなどから粒子化したものなど。

健康への影響

PM2.5による健康への影響
(出典:環境省ホームページ)

黄砂やディーゼル排気微粒子が免疫機能へ影響を及ぼしアレルギーを悪化させるという報告がある他、呼吸器疾患や心疾患などにも影響を与えると言われています。


PM2.5は非常に小さい微粒子であるため、吸い込んだ場合肺の奥、肺胞にまで達すると言われています。


アメリカやイギリス、日本でPM2.5の濃度と心疾患・肺疾患・肺がんによる死亡率の関連性を示す研究報告があります。


英ロンドン大学衛生熱帯医学大学院などの研究チームの発表によれば、PM2.5の濃度が1立方メートル当たり10マイクログラム増えるごとに死亡率が20%増えると分析しています。記事


また、中国清華大学で発表された研究では、2010年の中国死者の約15%にあたる約120万人余りがPM2.5などの大気汚染が原因で早死にしたと報告されています。記事


健康被害については未解明な部分も多く、今後の研究により明らかになってくる部分も多いでしょう。

PM2.5に関する環境基準

PM2.5に関する環境基準

PM2.5に関する環境基準は2009年に設定されており、

1年平均値が15μg/m3以下、かつ1日平均値が35μg/m3以下であること。

とされています。


環境省は2013年2月27日、住民に外出を控えるよう呼びかけるなどの注意喚起を行う濃度として

1日平均で1立方メートルあたり70マイクログラム

と暫定指針値を決定しました。


「超えてもすぐに健康に影響が出る値ではない」とのことですが、「健康な成人を想定して作った値で、子どもや高齢者、肺の持病を抱える人などはこの値に達しなくても注意してほしい」としています。

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